ひとり親控除で年最大35万円節税!離婚・死別した人が知らないと損する申告方法2026
離婚して子育て中なのに、年末調整でひとり親控除を申告していない人が多すぎます。
ひとり親控除は、要件を満たせば年間最大35万円の所得控除が受けられる制度です。所得税・住民税の両方で節税効果があり、手取りが大きく変わります。
「自分は対象なのかわからない」「年末調整でどう申告すればいい?」「申告し忘れていた過去5年分は取り戻せる?」——このページを最後まで読めば、すべての疑問が解決します。今すぐ確認して、払い過ぎた税金を取り戻しましょう。
この記事でわかること
・ひとり親控除の対象要件(離婚・死別・未婚すべて対応)
・控除額と所得税・住民税の具体的な節税額
・年末調整・確定申告での正しい申告方法
・過去5年分を遡って還付申告する手順
・よくある疑問FAQまとめ
ひとり親控除とは?旧・寡婦控除・寡夫控除からの変更点
ひとり親控除は2020年(令和2年)の税制改正で新設された制度です。
それまでは「寡婦控除」「寡夫控除」として男女で別々に定められていましたが、男女の差をなくして統合・拡充されたのがひとり親控除です。
旧制度では寡夫控除(男性)は所得要件が厳しく、控除額も27万円と低かった。現在はひとり親控除として統一されており、男性も女性も同じ35万円の控除を受けられます。
制度変更のポイント
・旧:寡婦控除(女性)27〜35万円 / 寡夫控除(男性)27万円
・新:ひとり親控除(男女共通)35万円(2020年〜)
・未婚のひとり親も対象に追加(2020年〜)
ひとり親控除の対象要件を完全チェック
ひとり親控除を受けるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。一つずつ確認していきましょう。
要件1:現在婚姻していないこと
離婚・死別・未婚のいずれかであることが必要です。事実婚(内縁関係)がある場合は対象外になりますので注意してください。
要件2:生計を一にする子どもがいること
その年の12月31日時点で、総所得金額等が48万円以下の子どもと同居し生計を共にしていることが必要です。子どもは他の人の控除対象配偶者や扶養親族でないことも条件となります。
要件3:合計所得金額が500万円以下であること
給与収入だけで計算すると年収約678万円以下が目安です。所得が500万円を超えると対象外になりますので、給与明細や源泉徴収票で確認してください。
| 要件 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 婚姻状況 | 現在婚姻していない | 離婚・死別・未婚すべてOK。事実婚はNG |
| 子どもの所得 | 総所得48万円以下 | アルバイト収入103万円以下が目安 |
| 本人の所得 | 合計所得500万円以下 | 給与収入約678万円以下が目安 |
| 同居状況 | 子と生計を一にする | 同居が基本(やむを得ない別居は要確認) |
| 事実婚 | なし | 住民票に「未届の夫(妻)」があるとNG |
⚠️ 注意
住民票に事実婚パートナーの記載がある場合(「未届の夫」「未届の妻」など)は、ひとり親控除の対象外となります。記載内容を確認してから申告してください。
控除額・節税効果はいくら?所得税・住民税の両方で計算
ひとり親控除の控除額は一律35万円です(所得税・住民税ともに同額)。実際の節税効果は適用される税率によって変わります。
所得税の節税額
所得税は累進課税のため、課税所得によって税率が異なります。年収400万円(課税所得約170万円)の方であれば税率5〜10%が適用されます。
住民税の節税額
住民税のひとり親控除額は30万円です(所得税の35万円とは異なります)。住民税の税率は一律10%なので、節税額は約3万円となります。
| 年収の目安 | 所得税率 | 所得税節税額 | 住民税節税額 | 合計節税額 |
|---|---|---|---|---|
| 〜300万円 | 5% | 約17,500円 | 約30,000円 | 約47,500円 |
| 300〜500万円 | 10% | 約35,000円 | 約30,000円 | 約65,000円 |
| 500〜600万円 | 20% | 約70,000円 | 約30,000円 | 約100,000円 |
| 600〜678万円 | 20% | 約70,000円 | 約30,000円 | 約100,000円 |
※上記は概算です。実際の節税額は課税所得や他の控除額によって異なります。
住民税の控除額に注意
・所得税のひとり親控除:35万円
・住民税のひとり親控除:30万円(異なります!)
・住民税は翌年度の税額に反映されます
年末調整でひとり親控除を申告する方法(会社員・パート)
会社員やパートの方は、毎年秋〜冬に行う年末調整でひとり親控除を申告できます。手順はシンプルです。
申告書類:「扶養控除等(異動)申告書」
会社から配布される「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の「障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生」の欄に「ひとり親」にチェックを入れるだけです。
添付書類は基本的に不要
年末調整では、申告書への記載だけで申告が完了します。ただし、会社によっては戸籍謄本や住民票の写しを求める場合があります。事前に総務・人事担当者に確認しておきましょう。
💬 読者の声
「年末調整の書類が難しくてどこに書けばいいかわからなかった」というお声をよくいただきます。「障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生」の欄を探して「ひとり親」にチェックするだけですよ!
年末調整を逃した場合は確定申告で対応
年末調整の期限を過ぎてしまった場合や、会社員でも副業収入がある場合は確定申告で申告できます。確定申告書の「ひとり親」欄にチェックを入れてください。
申告し忘れた!過去5年分を遡って還付申告する方法
「ひとり親控除の存在を知らなかった」「年末調整でチェックを忘れていた」という方でも、過去5年分まで遡って還付申告が可能です。
還付申告できる期間
還付申告(更正の請求)は申告を行う年の5年前まで遡れます。2026年なら2021年分(令和3年分)まで申告できます。ひとり親控除は2020年(令和2年)創設なので、実質2020〜2025年分が対象となります。
還付申告の手順
還付申告(更正の請求)の手順
1. 対象年分の「源泉徴収票」を用意する
2. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成
3. 「ひとり親」にチェックを入れて節税額を計算
4. 「更正の請求書」を作成・提出(所轄の税務署へ)
5. 審査後に還付金が口座に振り込まれる(通常1〜2ヶ月)
必要書類
還付申告には以下の書類が必要です。早めに揃えておきましょう。
- 各年分の源泉徴収票(勤務先から取得)
- 戸籍謄本または住民票の写し(ひとり親であることの証明)
- マイナンバーカードまたは通知カード
- 還付金の振込先口座情報
⚠️ 注意
還付申告の期限は「申告できる日から5年以内」です。2020年分(令和2年分)は2025年12月31日が期限でした。2021年分(令和3年分)は2026年12月31日が期限です。早めに手続きしましょう。
国税庁の確定申告書作成コーナーはオンラインで利用できます。詳しい手順は国税庁「ひとり親控除」のページを参照してください。
ひとり親控除 節税額シミュレーター
あなたの年収と状況を入力して、具体的な節税効果を確認してみましょう。
ひとり親控除 節税額シミュレーター
よくある質問(FAQ)
Q1. 未婚でもひとり親控除は受けられますか?
💬 よくある疑問
「結婚したことがない場合でも対象になるの?」という質問が多く寄せられます。
A. はい、受けられます。2020年の税制改正で未婚のひとり親も対象に加わりました。離婚・死別の方と同様に、要件(子の所得・本人の所得・事実婚なし)を満たせばひとり親控除が適用されます。
Q2. 離婚後に子どもが相手方に引き取られた場合は?
A. 子どもと生計を一にしていないため対象外です。ひとり親控除は「生計を一にする子どもがいること」が要件のため、子どもが別居・相手方と同居の場合は申告できません。ただし、養育費を払っている場合は別途の控除が検討できます。
Q3. 再婚した場合、婚姻届を出した日から対象外になりますか?
A. 再婚した年の12月31日時点で婚姻状態にあれば、その年は対象外となります。逆に、年末までに離婚が成立していれば、その年は申告対象となります。年末時点の状況で判断します。
Q4. パートや派遣社員でも申告できますか?
A. はい、できます。雇用形態は問いません。正社員・パート・派遣・アルバイトいずれも年末調整でひとり親控除を申告できます。複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は確定申告で申告してください。
Q5. 子どもが成人している場合でも対象ですか?
A. 子どもの年齢制限はありません。ただし、子どもの「総所得金額等が48万円以下」の要件を満たす必要があります。成人後も扶養している子どもがいる場合は対象となる可能性があります。
ひとり親控除と児童扶養手当・その他の支援は別物
ひとり親控除はあくまで「税の軽減」であり、児童扶養手当などの現金給付とは別の制度です。
両方を同時に受けることができます。ひとり親控除で税金を減らしながら、児童扶養手当で現金支援を受ける——この2つを合わせて活用することが家計防衛の基本です。
ひとり親向け主要支援制度一覧
・ひとり親控除(税制):年35万円の所得控除
・児童扶養手当(給付):月最大45,500円(子1人)
・就学援助制度:学校の費用を補助
・医療費助成:自治体によって異なる(多くが無料〜格安)
・JRや公共交通の割引:ひとり親家庭向け割引あり
自分の住む自治体でどんな支援が受けられるか、市区町村の窓口やウェブサイトで確認してみましょう。
まとめ:ひとり親控除 今すぐやること
1. 要件チェック(所得500万円以下・子と同居・事実婚なし)
2. 申告済みか確認(源泉徴収票の「ひとり親」欄をチェック)
3. 未申告なら今年の年末調整 or 確定申告で申告
4. 過去に申告し忘れた分は「更正の請求」で5年分遡って還付
5. 児童扶養手当など他の支援も同時申請
ひとり親控除は申告しなければ一切節税効果がありません。要件を満たしているのに申告していないのは、毎年数万円を捨てているのと同じです。この機会にぜひ確認・申告してみてください。
