2026年度の年金額が確定!国民年金7万608円でも実質目減りの理由
2026年度の年金額が確定!国民年金は月7万608円に増額
「年金が増えた!」というニュースを見て安心していませんか?
確かに2026年度の国民年金(老齢基礎年金)満額は月額7万608円で、前年度から1,300円の増額です。4年連続のプラス改定になりました。
でも、ちょっと待ってください。物価上昇率3.2%に対して、年金の改定率はわずか1.9%。つまり、額面は増えても「買えるもの」は減っているのです。
この記事では、なぜ年金が「実質目減り」するのか、マクロ経済スライドの仕組みとあなたの将来の受給額をシミュレーションで徹底解説します。
💬 読者の声
「年金が増えたって聞いたけど、物価のほうがもっと上がってるなら意味ないのでは…?」
2026年度の年金額一覧|国民年金・厚生年金はいくらもらえる?
🏦 あなたの年金受給額シミュレーター
年齢・加入期間・平均年収を入力すると、将来の受給額の目安がわかります
2026年度(令和8年度)の年金額が正式に決定しました。主な数字を見てみましょう。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 国民年金(満額/月) | 6万9,308円 | 7万608円 | +1,300円 |
| 厚生年金(モデル世帯/月) | 23万2,784円 | 23万7,279円 | +4,495円 |
| 改定率 | 2.7% | 1.9%(基礎年金) | – |
| 物価上昇率(2025年) | – | 3.2% | – |
厚生年金のモデル世帯とは、平均的な賃金で40年間厚生年金に加入した夫+専業主婦の妻という想定です。月額23万7,279円で前年度から4,495円の増額となっています。
ポイント
・国民年金の満額が初めて月7万円台に到達
・4年連続のプラス改定だが、物価の伸びには追いついていない
・厚生年金のモデル世帯は月23万7,279円
なぜ「実質目減り」?マクロ経済スライドの仕組みを解説
年金が増えているのに「実質目減り」とはどういうことでしょうか?
そのカラクリがマクロ経済スライドです。2004年の年金制度改革で導入されたこの仕組みは、少子高齢化に伴う年金財政の悪化を防ぐために、年金額の伸びを物価や賃金の上昇より一定程度抑制するものです。
2026年度の計算はこうなっています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 賃金変動率 | +2.1% |
| 物価変動率 | +3.2% |
| マクロ経済スライド調整率 | -0.2% |
| 最終的な改定率(基礎年金) | +1.9% |
物価が3.2%上がっているのに、年金は1.9%しか増えない。この差の1.3ポイント分だけ、年金の実質的な購買力が落ちているのです。
💬 読者の声
「年金が増えたと思って喜んでたのに、実質的には減ってるの…?怖いんだけど」
注意点
・マクロ経済スライドは物価が下がる局面では発動しない(名目下限措置)
・将来的には年金の実質価値が今より2割程度目減りする見通し
・自助努力での資産形成がますます重要に
在職老齢年金の基準額が65万円に引き上げ|働くシニアに朗報
2026年度のもう一つの大きな変更点が、在職老齢年金の支給停止基準額が51万円から65万円に引き上げられたことです。
在職老齢年金とは、60歳以降に厚生年金に加入しながら働く場合、給与と年金の合計が一定額を超えると年金が減額される仕組みです。
| 項目 | 2025年度まで | 2026年度から |
|---|---|---|
| 支給停止基準額 | 月51万円 | 月65万円 |
| 減額の計算 | (給与+年金-51万円)×1/2 | (給与+年金-65万円)×1/2 |
これまでは給与と年金の合計が月51万円を超えると年金がカットされていましたが、基準が65万円に上がったことで、多くの働くシニアが年金を満額受給しながら働けるようになりました。
年金だけで老後は暮らせる?不足額を試算
「結局、年金だけで生活できるの?」多くの方が気になるポイントです。
総務省の家計調査によると、65歳以上の夫婦世帯の平均支出は月約27万円前後とされています。厚生年金のモデル世帯の受給額は月23万7,279円ですから、毎月約3万円の不足が生じる計算です。
国民年金のみの自営業世帯の場合はさらに深刻で、夫婦2人で月14万1,216円。不足額は毎月13万円近くに達する見通しです。
⚠️ 注意
上記の数字はあくまで統計に基づく「目安」です。実際の受給額は加入期間や収入によって異なります。ご自身の年金見込額は「ねんきんネット」で確認できます。
不足額を補う手段として、以下の選択肢があります。
年金の不足を補う3つの方法
・1. つみたてNISA/新NISAで長期積立投資
・2. iDeCoで節税しながら老後資金を準備
・3. 繰下げ受給で年金額を最大84%増加(75歳まで繰下げた場合)
よくある質問(FAQ)
Q. マクロ経済スライドはいつまで続くのですか?
A. 年金財政が安定するまで続く見通しです。厚生労働省の試算では2040年代まで調整が続く可能性が指摘されています。その間、年金の実質的な価値は徐々に目減りしていく見通しです。
Q. 繰下げ受給をすると年金額はどれくらい増えますか?
A. 65歳以降、1ヶ月繰下げるごとに0.7%増額されます。70歳まで繰下げれば42%増、75歳まで繰下げれば84%増になります。ただし、繰下げ期間中は年金を受け取れないため、その間の生活費の確保が必要です。
Q. 国民年金の保険料は2026年度いくらですか?
A. 2026年度の国民年金保険料は月額1万7,510円です。前年度から460円の引き上げとなっています。口座振替の早割やまとめ払いで割引を受けることも可能です。
Q. 自分の年金受給見込額はどこで確認できますか?
A. 日本年金機構の「ねんきんネット」でいつでも確認できます。マイナポータルと連携すれば、スマートフォンからも簡単にアクセス可能です。毎年届く「ねんきん定期便」でも確認できます。
まとめ|年金増額でも安心できない理由と今からやるべきこと
この記事のポイントを整理します。
まとめ
・2026年度の国民年金満額は月7万608円(前年比+1,300円)
・厚生年金モデル世帯は月23万7,279円(前年比+4,495円)
・物価上昇率3.2%に対し改定率1.9%で実質目減り
・マクロ経済スライドにより今後も実質価値は緩やかに低下する見通し
・在職老齢年金の基準が65万円に上がり、働くシニアにとっては朗報
・NISA・iDeCo・繰下げ受給の活用で年金の不足分を補う準備を
年金制度は「それだけで老後を過ごす」ものから「老後の柱の一つ」に変わりつつあります。まずは上のシミュレーターで自分の受給額の目安を確認し、不足額に備える計画を立てましょう。
※この記事の数値は2026年4月時点の公表データに基づく目安です。最新情報は日本年金機構の公式サイトでご確認ください。年金額の詳しい計算方法は厚生労働省の年金額改定ページ、資産形成については金融庁のNISA特設サイトもご参照ください。
