「地震保険って本当に必要なの?」と迷っているあなたへ。

日本は世界有数の地震大国です。2024年の能登半島地震では、多くの家屋が倒壊・損傷しましたが、地震保険の加入率はわずか35%前後。つまり3人に2人が無防備なまま生活しています。

「火災保険に入っているから大丈夫」と思っていませんか?実は、火災保険では地震・津波による損害は一切補償されません。地震後の火災も例外なく対象外です。

この記事では、地震保険に入るべき人・入らなくていい人の判断基準から、2026年最新の保険料の目安、節約できる割引制度まで徹底解説します。最後には保険料シミュレーターも用意しましたので、ぜひご自身の条件で試してみてください。

この記事でわかること

・地震保険と火災保険の違い(補償範囲の落とし穴)

・加入率35%の理由と「入るべき人」の判断基準

・2026年版 都道府県別・建物構造別の保険料目安

・最大50%割引になる「地震保険料割引」4種類

・保険料シミュレーターで年間負担額を即計算

⚠️ 免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の保険商品の加入を推奨するものではありません。保険加入の判断は、各保険会社・代理店にご相談のうえ、ご自身の責任でご判断ください。

地震保険とは?火災保険との決定的な違い

まず前提として、地震保険は単独では加入できません。必ず火災保険とセットで契約する必要があります。

「じゃあ火災保険で地震もカバーできるんじゃ?」と思いますよね。ところが、火災保険では地震に起因する損害はすべて対象外です。

項目 火災保険 地震保険
火災(通常) ✅ 補償あり ❌ 対象外
地震による火災 ❌ 対象外 ✅ 補償あり
建物の倒壊・損傷 ❌ 地震起因はNG ✅ 補償あり
津波による損害 ❌ 対象外 ✅ 補償あり
家財(家具・家電) ✅ オプションあり ✅ オプションあり
保険金の上限 契約金額の全額 火災保険の30〜50%

特に注意すべき点が2つあります。

① 地震後の火災は火災保険で補償されない
地震で電線が切れて出火した場合、火災保険は「地震起因」として補償拒否します。能登地震でも実際にこうしたケースが問題になりました。

② 補償額は火災保険の30〜50%が上限
地震保険の保険金額は、セットにしている火災保険の30〜50%の範囲内で設定する必要があります。つまり完全な復旧費用をカバーするわけではなく、あくまで「生活再建のための一時金」という位置づけです。

💬 読者の声

「火災保険に入っているから地震も大丈夫と思ってた…」というご相談が非常に多いです。火災保険だけでは地震リスクはゼロカバーなので、この違いは必ず覚えておいてください。

地震保険の補償内容:損害認定の4段階とは

地震保険が支払われる際、損害の程度によって保険金の割合が変わります。

損害区分 建物の損害状況 支払割合
全損 主要構造部の損害額が時価の50%以上 or 延床面積の70%以上が焼失・流失 保険金額の100%
大半損 主要構造部の損害額が時価の40%以上50%未満 or 延床面積の50%以上70%未満が焼失・流失 保険金額の60%
小半損 主要構造部の損害額が時価の20%以上40%未満 or 延床面積の20%以上50%未満が焼失・流失 保険金額の30%
一部損 主要構造部の損害額が時価の3%以上20%未満 or 床上浸水・地盤液状化等 保険金額の5%

注意点:一部損の判定は意外と厳しい

・外壁ひびわれ程度では「一部損」にも認定されないケースも

・認定は保険会社の調査員が行うため、写真・証拠を必ず保存しておく

・罹災証明書(市区町村発行)と保険金の認定は別の基準

入るべき人・入らなくていい人の判断基準5つ

地震保険は一律に「必要」「不要」と言い切れません。あなたの状況によって判断が変わります。

入ることを検討すべき人

以下に当てはまる人は加入を検討する価値があります

住宅ローンが残っている(建物が全損しても返済は続く)

・南海トラフ・首都直下地震などのリスクが高い地域に住んでいる

・旧耐震基準(1981年以前)の建物に住んでいる

・自己資金が少なく、災害時の生活再建資金が不安

・高齢者世帯など、被災後の立て直しが困難な状況

費用対効果を慎重に考える人

以下の場合は費用対効果をよく確認しましょう

・新耐震基準(1981年以降)の耐震等級3の建物

・地震リスクが比較的低い地域(北海道・東北など)

・十分な貯蓄や資産がある場合

・賃貸住まいで建物は家主負担(家財保険のみで足りる場合も)

重要なのは「地震保険は生活再建の一時金」という前提理解です。補償額は火災保険の最大50%が上限のため、完全復旧には自己資金が別途必要になります。

💬 読者の声

「マンションだから大丈夫でしょ?」という方も要注意。マンションの場合、建物の共用部は管理組合の保険でカバーされますが、自室(専有部分)と家財は自分で加入しないと補償されません。

2026年版 地震保険料の目安(都道府県別・構造別)

地震保険料は国が一律に定めた「参考純率」に基づいて計算されます。損害保険料率算出機構が地震リスクに応じてエリアを分け、保険料が決まる仕組みです。

建物の構造は大きく2種類に分類されます。

構造区分 対象建物 保険料の特徴
イ構造(耐火構造) 鉄骨・鉄筋コンクリート造のマンション・ビルなど 保険料が安い
ロ構造(非耐火構造) 木造・軽量鉄骨造の一戸建てなど 保険料が高い

以下は保険金額1,000万円あたりの年間保険料目安です(参考値・各社で異なる場合あり)。

都道府県 イ構造(耐火)
年間保険料目安
ロ構造(木造等)
年間保険料目安
リスク区分
東京都 約2万6,100円 約3万9,700円 最高リスク
神奈川県 約2万6,100円 約3万9,700円 最高リスク
千葉県 約2万6,100円 約3万9,700円 最高リスク
静岡県 約2万6,100円 約3万9,700円 最高リスク
大阪府 約1万9,600円 約2万9,100円 高リスク
愛知県 約1万9,600円 約2万9,100円 高リスク
北海道 約6,200円 約9,100円 低リスク
青森県 約6,200円 約9,100円 低リスク

注意:上記はあくまで目安です

・実際の保険料は保険会社・プランによって異なります

・割引適用でさらに安くなる場合があります

・正確な保険料は各保険会社にお問い合わせください

・参考:損害保険料率算出機構 地震保険制度

最大50%OFF!地震保険料の割引制度4種類

地震保険には最大50%割引になる4つの割引制度があります。該当する場合は必ず申請しましょう。

割引種類 割引率 対象・条件
免震建築物割引 50%割引 免震建築物と確認された住宅
耐震等級割引 10〜50%割引 等級1:10%、等級2:30%、等級3:50%
耐震診断割引 10%割引 耐震診断の結果、基準を満たすと認められた住宅
建築年割引 10%割引 1981年6月1日以降に新築された住宅(新耐震基準)

割引を受けるためのポイント

・証明書(耐震等級証明書・建築確認済証等)が必要

・割引は重複適用不可(最も高い割引のみ適用)

・既に加入中の方も、証明書を取得して割引申請できる場合あり

地震保険の入り方:手続きの流れと注意点

地震保険の加入・見直しは、以下の流れで進めましょう。

ステップ1:現在の火災保険を確認する
地震保険は火災保険とセット契約が必須です。まず現在加入中の火災保険の保険会社・代理店に問い合わせましょう。

ステップ2:補償金額を決める
建物の時価(再調達価額)の30〜50%の範囲で設定します。住宅ローン残高なども考慮して決定します。

ステップ3:割引の確認
新耐震基準・耐震等級・免震建築など、割引要件を確認して証明書類を準備します。

ステップ4:長期契約か年払いか選ぶ
最長5年の長期契約で割引になる場合があります(保険会社による)。

💬 読者の声

「地震保険の比較サイトってないの?」とよく聞かれます。実は地震保険は保険料が法律で定められているため、どの保険会社でも基本保険料は同じです。サービスや対応で選ぶのがポイントです。

地震保険制度の詳細は財務省 地震保険に関する法律・制度でも確認できます。

地震保険料シミュレーター【2026年版】

あなたの条件に合わせて、年間保険料の目安を計算してみましょう。

🏠 地震保険 年間保険料シミュレーター




※ 火災保険の30〜50%で設定。最大5,000万円(建物)



シミュレーターの注意事項

・本シミュレーターは損害保険料率算出機構の参考純率をもとにした概算値です

・実際の保険料は付加保険料や各社の料率によって異なります

・正確な保険料は保険会社・代理店にお問い合わせください

FAQ:地震保険でよく聞かれる疑問4選

Q1. 賃貸に住んでいる場合、地震保険は必要ですか?

💬 Q&A

A. 賃貸の場合、建物自体は大家さんが管理する保険でカバーされます。ただし、家具・家電・衣類などの「家財」は自分で加入しないと補償されません。賃貸の場合は建物ではなく「家財の地震保険」への加入を検討しましょう。家財保険の保険金額は一般的に300〜1,000万円程度の範囲で設定します。

Q2. 地震保険料の控除はありますか?

💬 Q&A

A. はい、地震保険料控除があります。年間の支払い保険料が5万円以下の場合は全額、5万円を超える場合は一律5万円を所得から控除できます(所得税)。住民税は最大25,000円。確定申告または年末調整で申請できます。

Q3. 地震保険はいくらの保険金額に設定すればいい?

💬 Q&A

A. 地震保険は「生活再建のための一時金」と割り切ることが大切です。多くの専門家は「火災保険の50%(上限)で設定し、残りは自己資金や公的支援でカバーする」という考え方を示しています。住宅ローン残高や貯蓄額を考慮して決めましょう。

Q4. 地震が来た後でも加入できますか?

💬 Q&A

A. 大きな地震の発生直後は、多くの保険会社が新規加入・増額を一時停止します。過去の事例では、震度5以上の地震発生後に最大10日間ほど申込を停止した例があります。「備えは事前に」が大原則です。今すぐ確認しておきましょう。

まとめ:地震保険、あなたはどう判断する?

この記事のまとめ

・地震保険は火災保険とセット。単独加入不可で、火災保険の地震免責を補う

・補償額は火災保険の最大50%。完全復旧には自己資金が必要

・損害認定は「全損・大半損・小半損・一部損」の4段階

・保険料は都道府県・建物構造によって大きく異なる(同じ保険金額でも5〜10倍の差)

・最大50%割引の制度を積極活用(耐震等級・免震・建築年)

・ローン残高あり・旧耐震・貯蓄少ない → 加入を検討する価値が高い

・地震発生後は加入停止になることも → 事前に備えることが最重要

地震保険は「保険料が高い」「どうせ全額出ない」というイメージから敬遠されがちです。しかし、被災後に「加入しておけばよかった」と後悔しても遅いのが現実です。

まずは現在加入中の火災保険の保険証券を確認し、地震保険が付帯されているかどうかチェックするところから始めてみましょう。