2026年、離婚後の共同親権制度がいよいよスタートします。これまで日本では離婚後は「単独親権」が原則でしたが、民法改正により父母双方が親権を持ち続ける選択肢が加わりました。子どもの利益を最優先にした制度として注目されていますが、「具体的に何が変わるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、共同親権制度の概要・変更点・手続きについてわかりやすく解説します。あなたの状況に応じた影響や手続きがわかるチェッカーも用意しましたので、ぜひ活用してください。なお、本記事は制度の概要紹介を目的としており、法的アドバイスではありません。個別のケースについては必ず弁護士等の専門家にご相談ください。

共同親権チェッカーで影響を確認

まずは、あなたの状況に応じて共同親権制度がどのような影響をもたらすか確認してみましょう。あくまで一般的な情報提供であり、法的判断は含みません。

🧮 共同親権チェッカー



⚠️ 重要:本記事は制度の概要を紹介するものであり、法的アドバイスではありません。個別の事情に基づく判断が必要な場合は、弁護士や家庭裁判所の家事相談などの専門機関にご相談ください。

共同親権制度とは?これまでとの違い

これまでの日本の民法では、離婚後は父母のどちらか一方が親権を持つ「単独親権」のみが認められていました。今回の法改正により、離婚後も父母双方が親権を持ち続ける「共同親権」が選択肢として追加されます。

改正の基本ポイント

  • 離婚時に「単独親権」か「共同親権」かを選択できるようになる
  • 協議で決まらない場合は家庭裁判所が判断する
  • DV・虐待がある場合は単独親権が認められる
  • 子どもの利益を最優先に判断される
  • 既に離婚済みのケースでも変更申立てが可能

法改正の詳細は法務省:民法等の一部を改正する法律についてで公開されています。また、裁判所のサイトでも関連情報が随時更新されています。

具体的に何が変わるのか?

共同親権が導入されると、子どもの生活に関わる重要な意思決定に両親双方の関与が求められるケースが生まれます。ただし、日常的な世話や緊急時の判断は同居親が単独で行えるとされています。

項目 単独で判断可能 双方の合意が必要
日常の食事・衣服
緊急の医療行為
進学先の決定
重大な医療行為(手術等)
転居(子どもの生活環境の変更)

共同親権が選択された場合でも、意見が対立した際は家庭裁判所に判断を求めることができます。裁判所は常に「子の利益」を基準に判断を行います。

DV・虐待がある場合の保護措置

共同親権制度に対する最大の懸念は、DV(家庭内暴力)や虐待があるケースです。改正法では、DV・虐待がある場合には裁判所が必ず単独親権を定めるとされており、被害者の安全確保が最優先されます。

DV・虐待がある場合の保護の仕組み

  • 家庭裁判所がDV・虐待を認定した場合は、共同親権にはならない
  • 被害者は単独親権を求めて申立てができる
  • 保護命令制度との連携が図られる
  • 子どもの安全が脅かされる場合は親権の制限・停止も可能

DV被害に関する相談は、内閣府:DV相談+(電話・メール・チャット対応)で受け付けています。一人で悩まず、まずは専門機関に相談してください。

💡 相談窓口:法テラス(日本司法支援センター)では、経済的に余裕のない方を対象に無料の法律相談を実施しています。電話番号:0570-078374。お住まいの地域の弁護士会でも相談を受け付けています。

既に離婚済みの場合はどうなるの?

制度施行前に離婚し、単独親権となっている場合でも、家庭裁判所への申立てにより共同親権への変更を求めることができます。ただし、これは自動的に切り替わるものではなく、必ず裁判所の審理が必要です。

変更が認められるかどうかは、子どもの年齢・意思・生活状況・両親の関係性など様々な要素を踏まえて個別に判断されます。子ども自身が一定の年齢に達している場合は、子どもの意見も考慮されます。

💡 養育費との関係:共同親権の導入に合わせて、養育費の取り決めに関する制度も強化されています。養育費の不払いに対する法的手段が拡充されるため、子どもの権利保護が進むことが期待されています。

共同親権に関する相談先まとめ

  • 弁護士(家庭裁判所事件に詳しい専門家を選ぶ)
  • 法テラス(無料法律相談:0570-078374)
  • 各地の弁護士会の法律相談
  • 家庭裁判所の家事手続案内
  • 市区町村の無料法律相談

よくある質問(FAQ)

Q. 共同親権を選ばなければならないのですか?

いいえ、共同親権は「選択肢の追加」です。協議離婚の場合は父母の話し合いで単独親権か共同親権かを決められます。合意できない場合は家庭裁判所が子どもの利益を考慮して判断します。共同親権を強制されるものではありません。

Q. 共同親権だと引っ越しが自由にできなくなりますか?

子どもの生活環境に大きく影響する転居については、もう一方の親の同意が必要となる可能性があります。ただし、DV被害からの避難など緊急性がある場合は、同意なく転居することが認められるとされています。具体的なケースについては弁護士にご相談ください。

Q. 子どもが「片方の親に会いたくない」と言った場合は?

子どもの意思は重要な判断要素として考慮されます。特に一定の年齢以上の子どもの場合は、その意見が大きく尊重されます。面会交流の在り方についても、子どもの気持ちを最優先に専門家を交えて検討することが推奨されています。

Q. 共同親権になった場合、養育費はどうなりますか?

共同親権であっても、子どもと同居していない親が養育費を支払う義務は変わりません。共同親権は親権の在り方を定めるものであり、経済的な扶養義務は別の問題として扱われます。養育費の金額は引き続き双方の収入や子どもの年齢等を考慮して決定されます。

まとめ

離婚後の共同親権制度は、子どもの利益を最優先に考えた重要な制度変更です。「共同」か「単独」かは個々の家庭の事情に応じて選択でき、DV等の場合の保護措置も設けられています。制度の詳細については今後も関連省庁から情報が発信されますので、最新の情報をチェックしつつ、不安な点は早めに専門家に相談することをおすすめします。

※本記事は2026年3月時点の情報に基づく制度概要の紹介です。法的アドバイスではありませんので、具体的な対応については弁護士等の専門家にご相談ください。

あわせて読みたい